海の中は一部の光(赤)が届かないため、一見地味な色あいに見えます。ですが海の生物を間近で観察すると、その色彩はとても豊かなものです。
特に珊瑚の群生は圧巻で、まるで花が咲き乱れているかのようです。潮位や太陽の角度、海の深さや生物の大きさでもその色あいは変化します。私はその豊かさ、鮮やかさに魅かれ、撮影を続けています。
今回の作品は、沖縄移住後の5年間で撮影した中でも特に印象的な光景です。陸から、空から、水中から撮影した「魅了の海」を、どうぞご覧ください。
2024年8月1日 小林 健一
2024年8月上旬から、本島の広範囲で珊瑚の白化*がはじまりました。高水温(約30度)の状態が長期間続いたことが原因と思われます。
残念ながら、9月中旬現在も水温は下がっておらず、浅場の珊瑚のほとんどが白化、もしくは既に藻がついた状態です。展示作品中の珊瑚は、もう見ることができません。このことを心に留めながら、ご覧いただければ幸いです。
何年か後、同じ場所で珊瑚が育ち、夢中で撮影できるような状態に戻ることを願っています。
2024年9月15日 小林 健一
*珊瑚は「褐虫藻」というプランクトンと共生し、養分を得ています。白化の段階として、徐々に褐虫藻(色)が抜け、茶や青だったものがパステルピンク、パステルブルーなどに変化していきます。最終的には真っ白の、骨格だけの状態になります。この状態では養分が取得できないため、2週間ほどで死んでしまいます。その後は藻に覆われ、珊瑚だったとは思えない状態になります。移住後5年間で撮影した光景
鮮やかに広がる空と海を眺める感動を伝える
色彩豊かな光景の上を飛ぶ感動を伝える
海洋生物の色彩を間近に見る感動を伝える
深い青の中で巨大な生物と泳ぐ感動を伝える
広大な海での偶然を目の当たりにする感動を伝える
それぞれの景色への再帰で、尽きることのない感動の継続(魅了)を再現
小林 健一 (こばやし けんいち)
1978年、埼玉県本庄市出身。IT関連企業で働きながら、釣りやドライブを通じて水辺や花などの撮影を始める。
2013年の波照間島で珊瑚や海亀の美しさに魅了され、海洋生物が主な被写体となる。季節問わず沖縄各地へ通い続け、2018年に本島移住。
現在も仕事の傍ら、県中部や北部などの海で撮影に取り組んでいる。
名称 | 魅了の海 |
開催期間 | 2024年9月28日(土) 〜 10月5日(土) |
開催時間 | 11:00 〜 17:00(最終日16:00) |
会場 | 埼玉県本庄市早稲田の杜4-2-2 bamils 1F-B号室 |
交通手段 |
【鉄道】
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入場料 | 無料 |
作品点数 | 594x841mm・420x594mm・297x420mm・210x297mm等 カラー、白黒、約30点(予定) |
作品販売 | あり(クレジットカード対応) |
主催 | ECHO GALLERY、小林 健一 |
企画協力 |